窒息器系
A道化





朝の
冬の
わたしだけの酸素分子が
冷たく、サラサラと
肺に触れてくれわたしは
震えました


少しの日のぬくさにも圧され
再び惰眠の目つきで
食卓に傾斜してゆく
その過程で
垣間見た
瓶に保たれたグラニュー糖の
清らかな透明体の密封
羨んだらわたしの
息が
止んでしまいます


さあ
冷たいまま
サラサラと肺に触れ
何も損なわれず、美しいまま
無心にさらさらと何かを待つイメージで
そう、わたしだけの酸素分子の、その
冷たいまま美しいままの保存状態の
ああ、今、そのままでの窒息のイメージで
息を
止めてみるのです



2005.11.26.


自由詩 窒息器系 Copyright A道化 2005-11-26 13:46:24
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