とびきりの宇宙
不老産兄弟

宇宙からフランスが降りはじめ
僕は体内の石の上に座ってみた
胸部から胃袋へと一直線に落ちる滝に
あわせることも逆らうこともせず
躍動を支えるだけの脊髄は
まるで紅葉を終えた静かな生態のようだ
いよいよ冬支度がはじまる

辺りをみわたしてごらん
やがてひとつの協調がうまれる
通り過ぎていく滝の音色に
じっと耳を傾ける僕の立像さえ飲み込んで

呼吸は絶えず緊張と弛緩を繰り返し
あわただしく落ち着いては再び帰る場所を見つけ
とまどいの先には横たわる宇宙の平穏


自由詩 とびきりの宇宙 Copyright 不老産兄弟 2005-11-25 11:14:15
notebook Home 戻る  過去 未来