涙論
アマル・シャタカ

感情にも質量があるのだとすれば
あふれ出る涙は感情の質量の飽和
涙がしょっぱいのは 
我らが海から来た証拠

大気中でも飽和した質量でこぼす涙が雨と呼ばれる
ひょっとしたら 
大空にも感情があるのかもしれないね
それが大地を潤わす豊穣の雨になるように
君のこぼす感情の質量も 
きっとどこかで
豊穣の恵みをもたらすのだろう

今日もどこかで

涙涙と雨が降る
雨よ雨よと
涙がこぼれる


自由詩 涙論 Copyright アマル・シャタカ 2005-11-23 16:19:22
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