*ラジオ*
かおる
ほら、行ってらっしゃいと言う
微笑みを置き去りにし
ガムシャラに生きてきた気がする
コチコチと時を刻む音に苛まれて
うちには時計がない
ただいまの声に
シーンとした家鳴りが怖くて
いつでもラジオが鳴っている
時計よりの有能に
一日の挨拶を忘れないようにと
一方的なおしゃべりにも心安らぎ
なくてはならない
心強い相棒なんだ
自由詩
*ラジオ*
Copyright
かおる
2005-11-18 19:17:49