蝕
塔野夏子
偽造された朝を押しつけられても
注文どおりの覚醒など出来よう筈もなく
自らを小さく蝕むことで
存在可能な時空をどうにかつなぎとめ
意識はただ浅く笑い
深く滅んでゆく
自由詩
蝕
Copyright
塔野夏子
2005-11-17 21:32:48