不確かな肉感
ポロリ

握手を求められ

力強く握り返す

相手が少し驚く

手にどっしりと

のしかかる圧力


いつからだろう

筆圧高く文章を

書き上げる度に

小指の第二間接

黒に染まるのは


いつからだろう

相手と対峙の時

緊張から焦ると

竹刀の柄しぼり

動き縮めるのは


いつからだろう

快楽と愛撫の後

燃え立つ炎の帯

相手の肌に滲む

様になったのは


あの冬の光珠が

頬伝い落ちた日

確かにつないで

いたはずの手を

見失ったためか



自由詩 不確かな肉感 Copyright ポロリ 2004-01-10 22:24:48
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