ばけものずかん
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叙述のおばけ
まず茶柱があるそれは静岡の農家がのほほん本当にへらへらと育てて送り出すものであるはずがなくそんなささいな多大な苦労苦渋の選択を迫られる小作農とはいつの時代だ分化し分解される産業新興企業立ち上がる若者押さえつける守旧派波動がどうであっても蒸気は立ち上り上記の茶は美味そうな雰囲気を醸し出しそれがわたしわたしの小さな幸せ机上の幸せ机上の湯呑み茶碗机が揺れぐらぐらと煮立つ湯温泉偽りに満ちた白い湯白い湯気鼻を濡らし私は幸せだそのはずだ
怖気 加筆 ずかんにしゅうろく
経験の魔物
ピカッと光ってボワッと立ち上るキノコエノキ舞茸エリンギバター炒めの適温は耳で測るこれだけこれだけは積年積雪積年の経験経験だけが積雪の辛さ雪かき雪下ろし解けない雪解けない謎ほどけない人の心緩和できない我が国とあの国この国との不和ふわふわと舞い落ちる雪は雪はあの夏も降っていたはずいやいやそんなはずは嫌嫌だったはずはないあの女はそんなはずは合意のもとだったはず罪ではないと信じている戦争を経験した私にかぎって
敗北感 加筆 ずかんにしゅうろく
癒しのモンスター
あなたあなたの瞳に映るそのその縄文杉の根の股を潜って見つけたあなたあなたがまだ赤い赤いランドセルを重重しく背負って負けて押し潰されてリンク繋がり連帯感持てずにひとりひとり違うと言われたところで空虚な虚ろな薄っぺらいふわふわと舞い落ちる雪は宮之浦岳の上にそれそれは嘘本当神事のような本当信じられないような絶望と壁があなたあなたたたたと走り去るあなたの背中彼方に飛び去るけど指をくわえて幹に耳を押し当ててそっと樹の声を聴いている私
好かん 加筆 ずかんにしゅうろく
自己実現のポルターガイスト
実学実感MBANBAと違うのだよ諸君君君高校時代の級友の君よ今何をしているニート?ニートビーツはいいバイブレショーンつくりだすバンドファンドそう根底にあるのはロック岩のような精神修養の賜物読みたまえ食いたまえ夜を明かし踊りその間にわたし僕わたくしおれおれは稼ぐから唐揚踊り食い海老のほとんどを我が国我が国は輸入に頼り父に頼り身をもたせかけてきた母が海老を食い胸焼け朝焼けそれが我が国ひいてはわたしおれ僕わたくしの大いなる未来行く末薄明なる薄命とは程遠いわたしの未来を照らす太陽だよ見たまえ
好かん 加筆 ずかんにしゅうろく