上陸
こしごえ

黒いドレスの少女の目差は
夢を射貫いて遠く羽撃く

永遠に透けた墓場へと
涙のあとが堕ちてゆく

約束のための雨垂れが
含んだ土へと帰る

私は時を経て
最果てに芽吹く

お早う素子もとこ
わたしを罪深くするひと
小鳥たちの会話にほほを染めて
小川のせせらぎに素足をすすぎ
小さくても輝く希望を歌う

くりかえされる命の問いに
鮮やかに翻る終末の翼

凝視する未来
浮き立つ運命
ひとりになる練習をしています




自由詩 上陸 Copyright こしごえ 2005-10-09 16:03:45
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