始まりのために
LEO

朽ち溢れた花びらは
先ほどまで
朱く萌え
そこに立ちいた
曼珠沙華

終りをみるの
何度でも


傍らで
見送る私は
何、想う

終りをみるたび
思い出す
始まりがあることを



ただ、今は
胸に手をあて
うずくまる

色褪せた朱が
そこを
埋め尽し終えるまで

抱いた両手に力込め
 
 


自由詩 始まりのために Copyright LEO 2005-10-05 23:42:28
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