夢本。
仲本いすら

気がつけば いつだって夢を見て
そんで また 憂鬱になってるんだ

本当は 仮面ライダーになりたかった

(ウルトラマンよりも)

赤いマフラーを 首に巻きつけ びゅううんと バイクを唸らせ

本当は 仮面ライダーになりたかったんだ

(二号よりも一号がすきだった)

泡を吹く怪人を ふみつけ 高らかに 勝利の?サインを

それでも そんなことって ないんでしょう?
子供心に わかってました
だからボクは 夢の中で 怪人を やっつけるんだ

今日は素敵な 仮面ライダー



気がつけば また夢を見て
そして また 諦める時が来るんだ

本当は 宇宙飛行士になりたかった

(町のパン屋さんよりも)

メタルなジャケットを 体に まとって イカしたメットも

本当は 宇宙飛行士になりたかったんだ

(青い地球を見て感動したかった)

地球は 青かった って ダレよりも先に 言ってやるんだ

それでも それは とても難しいことなんだってさ
子供心に 言い聞かせました
だからボクは 夢の中で 宇宙へ 飛び立つんだ

今日はクールな 宇宙飛行士



そしてまた ボクは夢を見て
いつのまにか また 諦めているんだ

本当は 絵本作家になりたかった

(漫画家でもよかった)

キレイな パステルを 自在に駆使して

本当は 絵本作家になりたかったんだ

(親愛なる不二子先生がすきだった)

やさしい言葉と やさしい絵柄で 子供達に 夢を希望を

それでも 壁は いっぱいあることを ボクは知らなかった
どんなに なりたいと願っても むずかしいことだって あった
わかってる つもりだった
つもりだっただけかもしれない

だけど ボクは諦めないんだ
諦めないけど 進むのには 心がいるから
だから

ボクは 夢の中で 絵本を描いている


ボクは 夢の中で 絵本を



描いてやるんだ 何度でも


今日は優しい 絵本作家。




自由詩 夢本。 Copyright 仲本いすら 2005-10-02 17:20:38
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