弱き者
炭本 樹宏

 
 この星で独りで生きて行けると言う友人がいる
 クールで独り遊びにたけている

 僕は寝る前の ひとときが大嫌いだ
 嫌悪を感じる思い出が枕もとで囁くからだ
 
 心がこれじゃダメだと 悲鳴をあげる
 取り残されし者の宿命かもしれない

 未来はこの一瞬で こと足りる
 親は憎んでないけど 僕に宿題をたくさん預けた

 誤解の矢が 僕に突き刺さる 
 ただ シンプルに暮らしたいのに
 飛んでくる火の粉を 払うので精一杯だ

 自分の弱さを紛らわせるために
 人並みの強さを身につけるために
 体に蓄積された毒を浄化するために
 僕は詩を書き続ける 

 


自由詩 弱き者 Copyright 炭本 樹宏 2005-09-27 03:09:09
notebook Home 戻る