超えなければ
炭本 樹宏

 見も知らない男が 僕に微笑む
 春には 小さな子に 何が釣れるのとたずねられた

 見を切る寒さを 吹き飛ばす
 人肌の温もり

 ありきたりの 思考回路
 高く高くそびえたつビルの屋上は
 死の匂いが 漂っていた

 夏 秋 冬

 超えなければならない

 春の祝福をうけるには


自由詩 超えなければ Copyright 炭本 樹宏 2005-09-25 07:03:19
notebook Home 戻る