日陰 の木蓮
砂木

私の大好きな二人が
木蓮の詩を書いていたので
私も書こうと思って
毎日 家にある木蓮を見に行った

山の日陰にある木蓮は
つぼみはつけても
なかなか咲かず

そこだけいつまでも
くらい黒点をあびてるようで
待ち望む私は 段々 心配になった

桜が満開になるような 暑さも
猫がひなたぼっこするような 柔らかさも
日陰には 届かない

腐っちゃったのかなあ

覗き込むように 仰ぎ見るが
硬いつぼみは 静かだ

どうして と みつめていると
木蓮が 見つめ返した

   ワタシ ハ ハナ デハナイ
   ワタシ ハ キ デハナイ
   ワタシ ハ ハ デハナイ
   ワタシ ハ サイテ イル
   アナタ モ サイテ イル

いつしか 流れる
日陰に 生きる者達の 柔らかな意志
ほどけてゆく かたい こころ

わたし達は さいて イル

私は 咲いている気持を 書こう
大好きな二人に こっそりまざって

      03 7 20 著 A道化様 木立悟様へ 変わらぬ感謝を込めて 


自由詩 日陰 の木蓮 Copyright 砂木 2005-09-24 06:38:46
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