日陰 の木蓮
砂木
私の大好きな二人が
木蓮の詩を書いていたので
私も書こうと思って
毎日 家にある木蓮を見に行った
山の日陰にある木蓮は
つぼみはつけても
なかなか咲かず
そこだけいつまでも
くらい黒点をあびてるようで
待ち望む私は 段々 心配になった
桜が満開になるような 暑さも
猫がひなたぼっこするような 柔らかさも
日陰には 届かない
腐っちゃったのかなあ
覗き込むように 仰ぎ見るが
硬いつぼみは 静かだ
どうして と みつめていると
木蓮が 見つめ返した
ワタシ ハ ハナ デハナイ
ワタシ ハ キ デハナイ
ワタシ ハ ハ デハナイ
ワタシ ハ サイテ イル
アナタ モ サイテ イル
いつしか 流れる
日陰に 生きる者達の 柔らかな意志
ほどけてゆく かたい こころ
わたし達は さいて イル
私は 咲いている気持を 書こう
大好きな二人に こっそりまざって
03 7 20 著 A道化様 木立悟様へ 変わらぬ感謝を込めて