コトバの魔法
なかやまそう

もし僕のコトバに
魔法がかかり

もし僕に
希望や慈愛を
伝えられる器が
あるのなら


なにものでもなく
自然の一部でしかない
僕のたった
ひとつのコトバを

今宵息吹かせ

真っ黒な闇に
差し込む
まっすぐな
満月の光となり

大地を照らす
断片になれるのであれば

誇りまみれなエゴも
みにくい垢も
不必要な欲望も

なにもかも
ほうりなげ

流れる
自然にすべて

無垢なコトバを
ゆだねたい



自由詩 コトバの魔法 Copyright なかやまそう 2005-09-22 00:38:59
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