幽体離脱したまま帰れなくなってしまったら
umineko

マウンテンバイクでの帰り道、信号待ちで、あるいは走りながら、買ったばかりのICレコーダで録音する。そんなふうにして作品出来たのでちょっとアップしてみた。「だんだん」。朗読とかしたらいいのかもしれない。だれか、どうです?

おんなじタイトルで以前書いたことあるんだけど。実はサイトを立ち上げる、最初のコンテンツだった。つまり、ネットという海で、わたしがどんなわたしであるのかを示すための、いわば道しるべのような作品。

そのころにくらべて、どうだろう。核心に近づいただろうか。あんまし、そゆ実感はないですね。上達したんかな−。きちんと届くように、なったのだろうか。わからない。

ただこれだけはいえる。
このアートフォームがなかったら、全然違う自分だった、と。

それがいいのか悪いのか。よかったと思いたい。
わたしの何かを変えてくれた。よかったと思いたい。

わたしはたぶん変わっていく。
知らないうちに。知らない角度で。
何かを捨てていく。何かを選んでいく。
過去は過去であって、しがみついたらかわいそうそんなこと知ってる。

変わっていくわたしを、わたしはみている。
幽体離脱した、わたしがみている。

わたしはそれについて何もいわない。精神は朽ちていく。あらゆるビルも高速道路も、街灯も朽ちていくように。

街路樹だけがひっそりと、新しさをまとってる。気付かれないように。

もしわたしが変わってしまったら。あなたは離れていっていいよ。

わたしはわたしじゃないんだ。たぶんね。
   
   
   


未詩・独白 幽体離脱したまま帰れなくなってしまったら Copyright umineko 2005-09-18 14:30:55
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