言葉の妖精にあやつられて
炭本 樹宏

 漂う秋の船にのり 言葉の妖精と戯れる時間が好きだ
 無限に広がる宇宙のように 言葉は胸の響きを照らし出す

 言葉遊びをする僕は 自由の遊覧船に乗って羽ばたく
 
 せますぎる部屋で 一人の夜に 明日の風を胸に描く
 せますぎる部屋で 許されない罪を犯す快感

 異国の空も この国のそらに繋がっている
 色んな思惑をいだいてみても、僕達は空の下 大地の上でしか生きられない

 空虚な夜を いくつ過ごしただろう
 うつろな目で 時間を見つめ続けた

 希望

 対極にあるもの

 絶望

 シーソーのように上がったり 下がったり

 時限爆弾を背負ってる僕は 季節のスピードについていけない
 失うもの 奪われるもの 犯されるもの

 首が回らず 周りが見渡せない苦痛

 あきらめることを覚えてしまった僕は
 詩なんて 書く資格がないのかもしれない

 心に映る風景を 言葉の妖精に素直にあずければいいのかもしれない
 
 こんがらがった 僕の心のコンピューターは
 ウイルス対策を 怠って
 たくさんの雑音 またはフリーズしている

 友達といると空元気で乗り越えられるけど
 虚しさは 僕の影にはりついている


 でも 限られた時間を裏切らないで
 生きていきたい







自由詩 言葉の妖精にあやつられて Copyright 炭本 樹宏 2005-09-17 01:18:12
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