『半導体・オンディーヌ』
川村 透

Molly、

君の
、を
想えば
濡れるつめたい
瓜。

十二月の
みず、水
  みず、水、瓜 みずうり
    ミズーリ
         みずうみ。


Molly、

君のスキだった
モンセラットの赤い本だよ
視えるかい
Molly、include memory
黒い聖母たちが歌っているcandle light
赤い黒い
、を
plug-inしたら唇のように濡れて消えたよ、Merry Molly
十二月のHoly、Molly、
いき、をしながら僕は、
オレンジの降り注ぐ、群青の、みずうみに
たったひとり
、を
浮かべて。

十二月の
みず、水
  みず、水、瓜 みずうり
    ミズーリ
         みずうみ。


スプーンで水、瓜、
かき混ぜて弧をえがく、びろうど
肩で、いき、をしながら
、をなぞる君に見とれていたのは
見とれていたのは、
僕の、ココ、に見ず知らずの果実が育っていたからだ。

十二月の
みず、水
  みず、水、瓜 みずうり
    ミズーリ
         みずうみ。

みつ、のように重くあまやかな波紋で
僕にどんな誓いを伝えようとしたの?

Holy、Molly、
僕のオンディーヌ
オレンジ、スクウィーズ、スプーン
plug-in びろうど。
盲いた僕は、
こんこんと届く波をまぶたで受け止めると
みずと花びらをかき混ぜながら弧をえがく
君に、トドケ!
みず、と、いき、の
あ、
界面。

Molly、
十二月のHoly、Molly、
オレンジの降り注ぐ群青の、みずうみで
君は、
たった
ひとり
、んだ。


Holy、Molly、include memory
みず、水、瓜
半導体・オンディーヌ/君の濡れた髪よ
泡。
Remy
たまえ
モンセラットの赤い本が透きとおり
福音めいて
見ず知らずの果実がいざなう。
そこにはいきいきとした
、が綴られているのだとしたらMerry Molly、Maria
に濡れた水色の水、瓜。
奏でる君の髪よ
見ず知らずの
、よ
野の花までも
、の薄化粧にまみれているのだとしたら。

十二月の
みず、水
  みず、水、瓜 みずうり
    ミズーリ
         みずうみ。


Holy、Molly、
僕のオンディーヌ
オレンジ、スクウィーズ、スプーン
plug-in びろうど。

十二月のHoly、Molly、
オレンジの降り注ぐ群青の、みずうみで


Holy、Molly、
半導体・オンディーヌ。





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2003/12/30 ver 1.09
【Thanks to】
□『クローム襲撃』ウィリアム・ギブスン
(早川SF文庫)
  もちろん、モリイへ
□戦艦ミズーリ号に
□カタルーニャの聖地モンセラットへ
 とりわけ「モンセラットの赤い本」マリアの歌声へ
□戯曲『オンディーヌ(Ondine)』水の精の髪へ
■そして何よりも誰よりも
□故・野本京子さんの詩に、捧げます

【P.S】
十二月は終わりの季節
2003年はもうあと少しで
、を遂げる
告げよう
『メメント・モリ2003』と。
群青のみずうみにまで、せんそうの喧騒が届いた日々に
願わくば
Good-bye、


自由詩 『半導体・オンディーヌ』 Copyright 川村 透 2003-12-30 17:58:35
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