高い場所から
蒼木りん

朱色の雲が
いまだ蒼さの残る空に
虹を想わせる

嗚呼
今日は
こんなにも惜しく思う夕刻の空
地を這い回っていない時
君と見られたらよかった
飛んでいけるだろう
その色の中に溶けて
切ない感覚となって

自分たちの力では
変えられない
小さな希望だけでは
どうしようもない


ビルの影
人波
明日という詞
同じ方向を向かない
共通点は点
発見は喜び
愚かではあっても
いずれにか
君とも

あの
よりそう月星も
見せれずに
すぐに地に沈んでしまった

重なるのは
偶然か必然かの一点
今日ではなかった
残念だけれど





未詩・独白 高い場所から Copyright 蒼木りん 2005-09-07 21:25:49
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