約束しないのが
封印された決めごと
矛盾を越えるのが
愛の役目だと思っていた

わたし
ひそかに
日記を付けてたんだ
携帯メール打つふりして
あなたがくれた
ちっちゃな約束
自分に送ってたんだ

だって
愛だけじゃ
進めない気がしたから

あなた
季節が変わったとたんに
突然
ポンと綿毛を広げて
瞬間最大風速にのっかって
遠くに
飛んでいっちゃったんだ

その行き着く先がどんなでも
かまわなかったみたい
遠くに、遠くに行きたかったんだね

わたしの飛ばした電子メールは
わたしに戻ってきたけど
風に乗った綿毛は
二度とは戻らない

約束しないのが
タンポポの掟だなんて
あなた
一度だって
教えてくれなかった



あなたの空は広いんだね
わたしの空は
私の愛が届くところまで

あなたが落ちたところが
わたしの空の下なら
きっと見つける

そしたら
このわたし宛の私のメール
今度は全部
のみこんで

もう一度
あなたの花を
みてみたいな



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