幻影
KoーTa



夕暮れ時になると性懲りも無く
鐘が鳴ります
残された残響があちらこちらへと
物寂しさ残して消えていきます

起きてから寝るまでのほとんどを小さな工場で過ごし
私は随分と前に考えることをやめ
ただ、同じ道を歩くこの足だけが
毎日歩数を少しずつ変えていることが
とっても楽しく
まるでどうでもいいことを夢中になってやっていることで
私は子供に戻れたような気になって
大人になってしまったことに気がついたのは

ちょうど、
その頃です。






自由詩 幻影 Copyright KoーTa 2005-08-29 21:53:52
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