邂逅
木立 悟





緑のなかの月
金のなかの羽
夜の上で重なりあう
土の上で重なりあう
空のむらさきから
鳥が飛べないほどの風が
裏表なく降り下りる
どこへでも
どこまでも
雨の朝の光のまま
雲は千に 雲は億に
ちぎれた自身を追いかける



白い原のなか
光の粒のなかで
はじめて降る雨を知る
金のふちどりの柱
緑のふちどりの柱
手に触れることなく目の前にある
土の輪のなか
夜の輪のなかに
すべてを見捨てたもの
すべてに見捨てられたものさえやってくる






自由詩 邂逅 Copyright 木立 悟 2005-08-25 17:00:41
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