借景
ふう
はりついたちりぢれの
鱗のようなゆううつを以ち
こうして居る君は
見るもの全ての目に留まり
詩のように据える
それを誰もが秋だと覚え
ひとつの忘却にあてがい
それぞれの食卓に眺めた
父さん
もうここには誰も居りません
突然薬鑵のように泣き出す母
自由詩
借景
Copyright
ふう
2005-08-21 17:06:26