白昼夢
珠李

青空に流れる雲
川辺に座って ぼやりと眺める

いつのまにか 消えた雲は
懐かしい風 を 運んでくれた

いつからか思い出せない
力 になりたかった あの頃
今はきっと こう願う 心 になりたい

変わっていくこと 怖れちゃいけない
変わらないもの 忘れちゃいけない

ゆっくり流れて 消えゆく雲は
忘れたもの を 心に注ぐ

懐かしい風は 僕を掬ってくれる



どしゃぶりの中 見た その僕は
笑顔で傘を 差し出した
内側見える 青空は
今の僕とは程遠く あの日の僕を映し見ていた

変わっていくこと 忘れちゃいけない
変わらないもの 換えてはいけない

いくつもの空を 越えてきて
今は見えない 太陽に
理想の僕を 映し見ていて

そんな僕に 吹き付ける風が心臓を叩く




川辺をかける
青空は今も ゆれる雲と共に
太陽はいつも 僕の真上に


自由詩 白昼夢 Copyright 珠李 2005-08-09 05:48:00
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