君は眠りに向かう
銀猫




今し方まで

泳ぎ回ったシーツの海は

すっかり波立ち

闘うように繰り広げた時間を物語る



抱いたのは

きみのかたち

果たしたのは熱情



誰に告げるはずもない

暗黙のひとときに

ぼくらは

ただ押し黙り

波しぶきを浴び

後片付けを

やたら面倒臭がっている




きみは

そんなに真っ白くなっているけれど


ぼくは

まるで大事な仕事を

片付けた気分なんだ




眠りに向かうきみ

正気に返るぼく



いったいどちらが正解やら?



もうさっきとは

違うきみが

寝息をたてている



愛の下敷きになって




自由詩 君は眠りに向かう Copyright 銀猫 2005-08-07 13:49:07
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鏡のくに