無題
Kj
ファミレスの横でキスをした
村上春樹の小説みたいに 素敵なキスはできなかった
緑の壁の家 薄暗いロフトのベッド
チェックのワンピース 使いかけのコンドーム
初めて買ったおそろいのマグカップ
僕が割った
初めて抱きあったあの部屋も
もう失った
優しい目をしたロバが 僕を撫でてくれた
一緒に眠った
幸せだった日々も 雨降りだった日々も
どんな日々も過ぎていって
僕はたった一人になった
未詩・独白
無題
Copyright
Kj
2003-12-19 06:55:35