私連珠
玉兎



日に焼けた古びた手は
私の知らない
たくさんの出会いをつなぎ
また別れをもつなぐ

いろいろな色の数珠
ひとりひとりの私連珠
ふるえる手で
なぜか
繊細な作業を
つづけてゆく
つながるはずのない
数珠の意思を
時折感じながら
深く染み入る
こどう

きみも生まれてきたんだね
よんでいたんだねって
つながってつながって
一本になってゆく

そっと深くなるほほのしわ
そっと憂いをだく額
誰も誰も知らない場所で
あなたの私連珠を
見守っているのでしょう












自由詩 私連珠 Copyright 玉兎 2005-07-25 23:34:17
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