なんとなく包まれている
tonpekep
初めて道を歩いた人はどんな人だったろうと
ものすごく高尚なことを
考えていた朝であったけれど
眠ってしまった
目が覚めてしまうと
体中にぐるぐると包帯が巻かれている
木乃伊取りの夢なんかを見ていた気がするのだけれど
取られる側になっていた
どこかの箇所で
ぼくは引っ掛かっていて
どうやらそこから
ぼくの思い出はこぼれ続けているらしい
感傷に浸っている場合ではないけれど
このまま巻かれっぱなしでも
いいかもしれないと
こぼれ続ける思い出は包帯を青く染めている