すし職人
たもつ



君が握ると
同じ力で握り返してくるものがある
君はその力をさざ波に変え
身体の最果てまでゆっくり送り届けることで
自分の輪郭を形作っていく
君が握っているのは
君自身に他ならない
ざわめく声の中
君の掌は
少しすっぱい匂いがする




自由詩 すし職人 Copyright たもつ 2005-07-20 08:28:58
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たくさんの君に会いたかった