せいかつ
クリ

真っすぐに持ち上げていれば
持ち上げられることはなく
慰めの言葉をいくつも発明していれば
慰められるようなこともないだろうと
片付けられない言い訳を噛み続ける

破れそうなハートをだましだまし
固まる寸前のマインドをほぐしほぐし
せいかつ
伝わらないソウルをやりすごし
室温のスピリットを温めるまた冷やす
なんとか かかわる

なんとか関わりながら生活すること
目の前にぶらさげた人参も いつか腐っている
だからなるべく下り坂を見つけては
トコトコになって眠りながらせいかつする
当然登らなければフラットライン
のぼるのぼる爪を割りながらよじ登る

望むにせよ望まないにせよなりゆきに任せて関わること
かかわるといつの間にか関知の外で
とことこしつづけなければいけないはめに陥っている
片付けなければなんとかしなくてはと思い続けているうちに
誰かの残骸を片付けている そんなはずではなかった が…

これがせいかつか と おもうようになっている
きっと 少し 間違っていたのだ

           Kuri, Kipple : 2005.07.10


自由詩 せいかつ Copyright クリ 2005-07-10 21:43:43
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