きみの、うつくしい
かのこ

明け方の薄い空の下で
やわらかく湿った地面の上で
何か、いいものを見つけましたか

たとえばきれいな色の小石
たとえばいい匂いのする野草
星屑のなめらかさ、夢で出会っただれか

その眼でしっかり見て
匂いを嗅いで、たしかめて
指で触れて感じて、どうか忘れないように

消え去る感傷も知らぬうちに
朝陽はきみを照らして
きみは大きなあくびを、やがて深い寝息を

きみはきっとうつくしい夢を見るのでしょう
わたしにはとても見れないような、うつくしい夢を
そんなきみに憧れを抱いて、わたしは今日を迎えるのです


自由詩 きみの、うつくしい Copyright かのこ 2005-07-09 05:36:58
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