七人の男(平均台を歩く男)
たもつ



男は十数年ぶりに平均台の上を歩いた
平均台はジャングルにかかる丸太の橋で
その下には凶暴なワニが口を開けて待っている
そんな子供のころの一人遊びを思い出しながら
晩、男はトンカツを食べた
このブタはどこの平均台を歩いていたのだろう
凶暴な人間たちが口を開けて待っている姿を想像して
男はすっかり食欲をなくしてしまったが
すでにキャベツしか残ってなかった




自由詩 七人の男(平均台を歩く男) Copyright たもつ 2005-07-08 07:12:58
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