*砕け散る*
かおる
今にも泣き出しそうな空
鬱屈する憶いまで塗り込めていく
しらちゃけた大地に空が投げキスのダイブ
待ち詫びた花弁にもジャンプ
透明な繭になって落ちてくる
ぽたぽたと追憶を綴る
忍び込む甘さが過去を叩き
そぎ落としていく憂いはどこに積っていくのだろう
青葉はそれでも溶けださず
雨の繭からかすめ取り
深く緑を濃くしていく
ひとみで煌めくキラキラの童心で
バシャバシャと踏み砕けばよかったのか
立ち尽くし 覗き込む水たまり
その淀んだ鏡に映し込んだものを
車の引き裂いていく硬質な音がリエゾン
線香花火の音と重なりユニゾン
空のかなたのホライゾン
まだまだ 繭は降り続く
ため息吐息夢の後
眠りの裾を翻し
そして儚く消えていく
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おのまと いぇい