頷き
松本 涼

ある時世界は小さく頷いて
私の肩に優しさを呼ぶ

私は水の中でユメを見ていた頃のように
水の外で地べたに頬を添わせていた時のように
優しさの幽かな震えに私を預ける

しかし気が付けばいつも私は
ひとり優しさの背中を見送っている

そしてその度にまた
世界は小さく頷くのだ



自由詩 頷き Copyright 松本 涼 2005-06-20 21:01:06
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