六月の(みなも)
待針夢子

逆に
すべてのことを忘れないでおこうと思った。
感傷や復讐の道具になるとしても、
呪いと呼ばれたって
おぼえていよう。

みんないつかは昼下がりの平穏な家に住むんだね。

だから僕は覚えていよう。
水面みたいに敏感なこの揺れかたを。


未詩・独白 六月の(みなも) Copyright 待針夢子 2005-06-20 00:43:23
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