カシャっ
tonpekep
空が微かに剥離する
空の剥離する音をきいている
微かに青い香りがしている
カシャっ
生活はいつまでたっても生活で
ぼくは毎日お腹が空いて
そしてぼくは
sexがしたくなってしょうがない
カシャっ
ときどきキーをたたき
たまに本を読むけど
読んだとたんに眠くなる
カシャっ
僕はエアコンの清掃をしている
夏の仕度はそんなところからはじまる
カシャっ
椅子を引っ張ってきて
その上に立ち
僕は夏を迎え入れる準備をする
カシャっ
こんなにも夏を弔い続けてきたけれど
今年も夏が来る
カシャっ
空の下敷きになって
随分とぼくは生き続けているなぁ
猫背だねって言われ続けて
カシャっ
空が死んでる
花の下に死んでる
蝶々かと思った
カシャっ