いってらっしゃい

と手を振り
別々の時間が始まる

あなたは電車に揺られて会社へと向かい
わたしは洗濯をはじめる

あなたはお昼頃わたしを思い出し
１時にはわたしを忘れる
わたしはあなたのシャツを干す時にあなたを思い出し
取り込む頃まであなたを忘れる

愛しています
とても
とても

忘れることで保たれるバランス
があるとしたら
わたしとあなたはこれからも上手くやっていける

愛しています
とても


とても


そしてあなたはわたしを

わたしを想いながら最終の電車に揺られ
わたしはチラチラと時計を気にしながらあなたを想うのです