土曜日の朝に
tonpekep

知らない方角から
明るさを取り戻してゆくかのように
朝はぼくのもとにやってくるのでした
遠くの響きは
古い透き間から静かに流れ
ぼくを取り囲むのでした
後戻りする物音は見あたらないのでした
ひとりぽっちになることは
悲しいことではなく
むしろ愛しいもののひとつであると
そう思うとき
ひとつの彗星がぼくの胸を横切ってゆくのでした


自由詩 土曜日の朝に Copyright tonpekep 2005-06-07 10:45:40
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