夏の出戻り
花野誉


まるで夏のよう

この休日は気温も湿度も高い

今日の装いは真夏に着ていたワンピース

エプロン付けて台所に向かう

今夜は唐揚げ

衣をつけた鶏肉を油に入れていく

シュワシュワ泡立つ唐揚げを見つめていたら

夏の風物詩の声

──アブラゼミがようさん鳴いてはる

ガス火の熱に

汗が額から落ちる

冷えたビールがまた美味い

夏の出戻り

ようお帰りで







自由詩 夏の出戻り Copyright 花野誉 2025-10-13 19:36:07
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