私のブラック
こしごえ
握手をする
そよ風と光
を
受けて沈黙している
自動販売機、
の
ブラックコーヒー
の
ボタンを押す
百五十円なり
ガタガタンッ
出て来た
ブラックを
ちびりちびりとやる
私の悪が
ちびりちびりとうずく
でもさ
必ずしも
闇が全て悪だとは限らないのです。
こころに優しい
闇もある
冴えかえる
闇さらさらと鳴くよ
私
の
ほのかに光る魂をつつむ
こころの闇
どうしようもない
未来のことよりも
現在だ 最後
ちびりとやった後に
空きカンを
ゴミ箱に入れてから
自動販売機へ
ごちそうさま、とあいさつをすます
※ 初出 2025.10.01 日本WEB詩人会