深夜乗継
番田 

なんでもない時間の
どこかで 広州空港の
窓ガラスは 赤く
遠くで 点滅する


寝ていた 僕は
椅子の上で
点滅する鉄塔の趣は違う 
日本で見るものと 同じ色なのだが


同じようでいてどこか違うのだ
ご飯と 肉と ネギと
おかゆ 焼売 
懐かしさすらも奇妙に覚えない


空港の外の世界は
どのような世界なのか 
知る由もなかったけれど 僕は そこに 
どこかわからぬ人たちといた




自由詩 深夜乗継 Copyright 番田  2025-09-15 23:44:36
notebook Home 戻る