8月
wc

叢雨を
なぎたおす
台風の来ない
窓へ

風が吹くとき

それでも
窓を叩く音が
隙間から染み込んで
砂が石になってゆく

秒針を
あわせようとする
ちくたくと
この指で
砂のない時計を

叢雨を
なぎたおす
台風がこない夏稲子が生吹いた

さかさまに
砂をつめ


自由詩 8月 Copyright wc 2025-08-10 00:13:58
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