Summer Of Love
ひだかたけし

熱風、吹き流れ
虚しい夏の恋愛の回帰
残響の痕跡、この手に滲み
手繰り寄せられる哀しみ

カーテンも掛けられず
剥き出しガラス窓の向こう
自らを自傷し続けた貴女の
霊体の傷跡無数忍び泣き続け

微かな花のにほい漂い来て
今宵、満月 ぽっかり浮かぶ
白雲の割れ目四角い枠組みの真中

今日も無数の人達が殺されていく
人の内なる邪悪なるものに依って
虚しい夏の想い続き決して終わらず

熱風、吹き荒れ
やがて地球が罅割れ
崩壊していく頃 、

どれだけの人間が自らの邪悪を浄化し
自らの均衡の内に他者を救うことだろう

サマー・オブ・ラヴは続いていく
続いていく哀しみのサマー・オブ・ラヴ









自由詩 Summer Of Love Copyright ひだかたけし 2025-07-09 18:26:03
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