知らない星のやさしい温度
唐草フウ

あなたの知らない星にいる
わたしは昨夜ないていた
どれだけ涙を流して
声を上げようと
知ることのない
あなたは
わたしの知ることのない星にいる

思い出せばついさっきのよう
なのに
二度と同じことは、
わかっている
(待ってる 待ってた)
帰ればもう
次というものがないかもしれない
次も欲しかったんだと
当たり前じゃなくても


震える頬にあたる
夕陽の閉扉
あなたは迷っていたのかな
迷いなく導かれたのかな
ひとすじのまぶしさの中へ
呼ぶ声の聞こえない星へ

あなたの知らない遠く遠くの星で
わたしは泣いて
時の流れに寝返りを打つ
包んだ毛布のやさしさの中に
あなたなのに
わかればわかるほど


(待ってる、待ってた)
きみに会いたい
(待ってる 待ってた)
また次の時を夢見てるだなんて
こんな熱い希望みたいな
かすかなものを










自由詩 知らない星のやさしい温度 Copyright 唐草フウ 2025-01-31 21:35:33
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