公を志す
鏡文志

公を志す人間に、友達は要らない
公を志す人間に、仲間は要らない
公を志す人間に、恋人も要らない
公を志す人間に、支持者も要らない

公を志す人間には、良心がある
公を志す人間には、公徳心がある
公を志す人間には、マナーがある
公を志す人間には、美意識がある
公を志す人間には、真面目がある
公を志す人間には、ユーモアがある
公を志す人間には、足跡への潔癖がある
公を志す人間には、未来への希望と可能性がある
公を志す人間には、想像力がある
公を志す人間には、理想がある

公を志す人間は、オナラもすれば大便もする
つまり、公を志す人間には、たった一人ですべてがあるのだ
小人は足りないところを補うために、始終群れていた方が良い
それでも隠匿者よりは、マシであろう
万人が束になっても敵わないもの
それが、公を志す人間である


自由詩 公を志す Copyright 鏡文志 2024-12-15 16:53:43
notebook Home