両翼の刻音
ひだかたけし

白鷺の翼、夜明けの光に優雅に広がり
その時、誰か自らを殺し漆黒の淵
瞑目する 意識の内に
焔の燃え上がる水平線 観えた瞬間、

 伸び広がる時空の無限に

内から外へ向かう力と、
外から内へ向かう力と、
両者出逢い頭の接面スッと
シャイン!輝きながら
〉私である〈 と言の葉の舞い
石榴の森陰から羽ばたき出でて
一点へと凝集スル

阿呆となり深紅の色彩吐き散らすワタシ 、

 宇宙が付与し宇宙へと孵す
  自己感情以上の自己意識、
 誰か漆黒の淵から

奇跡の蘇生を貸与された事の意味を識る。

そうして眼を見開けば まぁるい輪郭の陽の黄金、

崩れ落ちた肉片を咥え飛ぶ白鷺の 両翼がカッと照り映える!









自由詩 両翼の刻音 Copyright ひだかたけし 2024-11-14 18:17:40
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