雑学
たもつ



廊下。背中にも
季節があると知った
椅子の無い陽射しが
窓から海へと降り注ぎ
穏やかな陰影の様を作ると
雑学を語り終えたかのように
わたしは鉛筆を一本
また一本と折っていった
水槽を売り歩く
それだけを生業とする人に
お会いする機会があった
口癖だろうか
生き残りだからさ
と何度か言った



自由詩 雑学 Copyright たもつ 2024-11-04 08:52:36
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