祝福のうた
ひだかたけし
私の故郷、それは一握りの花、園庭の子供たち
砂塵の飛び交い融解する苦肉に歓びの込み上げ
静かな祝祭と神聖と厳粛に揺蕩う赦しの夜陰
街の灯りの柔らかに広場に伸びゆき、
明けの明星が輝く迄踊り明かす人々、
荷車を押し歩む老婆の道筋光を帯び、
眼差す私と老婆の笑みが交差し溶解、
あゝ未定形の在る今に溢れ一つの源流為し
人の存在を支え伸びる肢体両手脚を築き成し
優雅にゆったり命のステップ踏み出す瞬間 、
人存在の故郷、呼吸と脈動と呼応しながら
噴流の血潮、凪を動かす海風、閃く稲妻
これら全てを宙の果てに呼び戻しつつ
私と世界と宙の呼応を鮮やかに明かして
私の世界の宙の世界の私の一握りの花の園庭の子供たち、
宵の明星の輝き鮮烈に一陣の驟雨止み水色突き抜け踊る躍る!