クローラー
由比良 倖

八つ当たりした結果の私です
ですから食べ物を前に出されると
俄然死を主張するのも私です

あなたの悪夢を食べるほどのいい人間に
なって青いガラス瓶になったくだけやすい、
私を日当たりのいい場所に置いてください
殺されるのは珍しいことじゃないし

私の頭の中には飛行場はないし
瓶に入った人々が道の両脇に続いて消えていく
夢のような光景に私はとても眠いです

薬が作られる工場は虹色にぴかぴかと
その庭の人工芝の上にパラソルを拡げて
エレキギターを弾いています。空には、
羽を広げられる程度のスペースがあります


自由詩 クローラー Copyright 由比良 倖 2024-07-07 01:08:32
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