続・緑の間借り人
ひだかたけし
未知なるヒビキの
内中から受け取るもの
確かなものと鳴り為ると
たとえ堤防が決壊してもね 、
真白き街並みずんずんと
ずっとずっと広がり在って
打ち上げ花火散々見尽くしたら
もういい加減あのヒビキ
君が自ら聴き取って欲しいんだ
間借り人なのです、
あくまで我々は
この地球大地の一角を
間借りし働き生きては
この広やかな場所で光浴び
あの漆黒の深淵に
出来得る限り真剣に臨む
意識の夜の暗闇に沈み
その内底にヒカリ求め
漆黒の深淵を眼前にして
あの未知なる響き光放つ
その瞬間を捉えるマデ
下草生い繁る樹木の群れ
緑の次第に深み帯び
奥まり細まり消えゆく途
勇気持ちずっと辿り戦い自らと
未知なるヒビキの
内中から受け取るもの
確かなものと鳴り為る
たとえ堤防が決壊してもね 、
君はもう其処に居るだろう
僕はもう其処に居るだろう
たとえ誰に嘲笑されても、
其処に懐疑も恐怖も最早無い
この地球の緑の間借り人として
我々は見聞きしたいものをではなく、
見聞きしなくてはならないものを観聴きするのだ