素足にサンダルをはいて
そらの珊瑚
図書館へ続く石の階段
日陰には
きのうの命がただよっている
雨ののち
ひごとに深くする手鞠花の青
カタツムリは絶滅したんだろうか
遠い子守唄
世界に向けて閉じられた手提げの中はやすらかに
羽根を折り畳んだ小鳥が眠っている
どんな夢を見ているんだろう
あめかんむりのしずく
湿度計をたぐれば
ひごとにちかくなる海
シャボン玉は虹を映し
笑顔のむこうには涙がにじむ
ぱたぱた
風が白い頁をめくる音がする
さわさわ
いったりきたり
カルピスを買っておうちにかえろう
自由詩
素足にサンダルをはいて
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そらの珊瑚
2024-06-25 14:26:10
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